#読了 2人の女性作家の羨望と嫉妬の渦 あなたは、誰かを殺したいと思うほどの絶望を味わったことがあるかしら── ありますか？ わたしは、あります。 かつてまだ多感だった頃、とても苦しかった。敵わない存在。あの人さえ居なければ。 でも本当は？ 居なければ、幸せになれた…？ 女性として生きる上で避けては通れない愛憎を鮮やかに描いた作品。一気読み必至。 神に愛されていた/木爾チレン

#読了 SNSである芸人を死に追いやるまで炎上させたやつら83人の個人情報を晒す、という宣戦布告から始まる話。 誰かが死ななきゃ分かんないの？ という帯の言葉に思い当たる人も多いのではないか。その一方で、軽率に凶暴に誰かを糾弾し追い詰めることをやめない層が後を絶たないのも事実。 投じた一石の波紋はかき消され 今日もネットのどこかで関係のない赤の他人が、本人には面と向かっては絶対言えない言葉を無責任に投げつけている。 読んでいて苦しくなった。 希望があると信じたい。

#読了 相変わらずずっと続く気味悪さとシンパシー。 主人公 空子の人生が淡々と空子目線で語られていく。 恵まれた人、クリーンな人、可哀想な人 ラロロリン人、ウエガイコク、シタガイコク、 それぞれのヒエラルキーの中で、どのニンゲンもそのコミュニティからはみ出さないように自分をカスタマイズしている。 生まれた時ニンゲンの中身は空っぽで 生きていく中で他人に呼応したり時にはトレースしたりしながら人格を形成していくという空子の持論。 空子の生き方は極端にも思えるが、自分も多かれ少なかれそういう風に生きているんだろうな、と思ってしまった。 幸せだと思える人が誰一人いない物語で、読後もモヤモヤとした感情がずっと消えない。でも読んでよかった。

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